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食品パッケージ素材の選び方
まだまだ寒い日が続きますね。新年の慌ただしさが落ち着き、これからの商品展開やパッケージについて新しく考え始めているころではないでしょうか。
今回は、食品パッケージ素材の選び方について、ポイントを絞ってご紹介します。
食品パッケージの素材選びは「とりあえず透明で」「いつもと同じ」で決めてしまうと、賞味期限・見た目・作業性・コストのどこかで、後から困りごとが出やすくなります。
一方で、ポイントを押さえると、過剰包装を避けながら品質を守り、売場で選ばれるパッケージに近づけます。
1.まず決めるべきは「何から守るのか」
素材選定は、商品の弱点(=劣化要因)を特定するのが最優先です。
・酸素:酸化臭、退色、油脂の劣化(菓子、ナッツ、加工食品など)
・水分:乾燥・しけり(海苔、焼菓子、粉末)、離水(惣菜)
・光:退色、酸化促進(茶、だし、油脂食品)
・温度:冷凍割れ・結露、レトルトの耐熱、ホット陳列
・匂い移り:香りが命の商品/逆に匂いが強い商品
ここが曖昧なままだと、必要以上に高スペックな素材になったり、逆に品質トラブルが出たりしやすくなります。
2.「流通・製造条件」を整理すると候補が絞れます
次に、どんな環境で使われるか(作る・運ぶ・売る)を整理します。
・充填形態:手詰め/自動充填(包装機適性・滑り・腰)
・温度条件:冷凍(-18℃想定)/冷蔵/常温
・加熱の有無:レンジ対応、ボイル、レトルト殺菌(耐熱)
・ガス置換(MAP):バリア性・シール性が重要
・輸送:通販(落下・擦れ)/店頭(見栄え優先)
素材は「性能」だけでなく、「製造性・物流耐性」でも最適解が変わります。
3.代表的な素材の特徴
代表的な素材と、よくある使い分けをまとめます。
・OPP(延伸PP):透明感・ハリが良く、乾物や菓子に多い素材です。※OPPは単体ではヒートシールできないものが多く、袋にする場合はCPPやPEなどのシール層とラミネート(貼り合わせ)するのが一般的です(※ヒートシール可能なOPPもあります)。
耐熱は比較的弱めのため、用途条件の確認が大切です。軽量で低コスト。
・CPP(無延伸PP):熱シール性が良く、防湿性があり、食品袋の内層(シール層)に使われやすい素材です。
・PE(ポリエチレン):柔らかく、シール用途でよく使われます。耐寒性が高く、冷凍にも強い素材です。
※一方で、酸素などのガスバリアは高くないため、酸化が課題の商品は多層構成で補うことが多いです。
・PET(ポリエステル):強度・耐熱性が比較的高く、印刷適性も良いため、ラミ基材としてもよく使われます。
・ナイロン(NY):強度・耐ピンホール性に優れ、冷凍や液体・出汁系にも使いやすい素材です。
※ただし防湿性は単体では得意ではないため、乾燥や湿気対策が必要な場合はPE/CPP等と組み合わせるのが一般的です。
・アルミ蒸着/アルミ箔:高バリアで光も遮るため、品質保持に強い素材です。
※アルミ箔はバリア・遮光性が非常に高く、蒸着は箔ほどではないものの、見た目・コスト・折れなどのバランスで選ばれることがあります。
中身が見えない点は売場戦略として要検討です。
・紙:風合い・環境訴求に向く素材です。
※単体ではバリア不足になりやすく、内側にフィルムを貼り合わせるなど複合構成が多くなります。
「透明で中身が見える」か「遮光で品質重視」かは、素材だけでなく売場での伝え方(売り方)にも直結します。
まとめ
食品パッケージ素材は「商品特性 × 流通条件 × 売り方」で最適解が変わります。
必要な性能を見極めることで、品質保持とコストのバランスを取りながら、見た目や使いやすさも両立できます。
株式会社イナガワでは、用途・条件に合わせた素材選定や仕様提案も可能です。
現行包材の見直しや新商品の立ち上げなど、お気軽にご相談ください。
一緒に検討し、最適な素材をご提案できればと思います。
※素材選定は、内容物・包装機・シール条件・保管環境などによって最適解が変わります。ご要望に応じてサンプル確認も含めてご提案可能です。
