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「デザインひとつで、売上は変わる。」
この言葉は決して誇張ではありません。
私たち株式会社イナガワは、食品を中心にさまざまなパッケージデザイン・包装資材の提案を行う中で、見た目の力がどれほど購買行動に影響するかを日々実感しています。
1. 人は「0.9秒」で商品を選ぶ
心理学の研究によると、消費者が店頭で商品を手に取るまでの判断時間は平均0.9秒。
この短い時間で「美味しそう」「安心できそう」と感じてもらうために、パッケージは“言葉より雄弁”にメッセージを伝える必要があります。
明るい色は「新鮮さ」や「元気さ」を伝え、マットな質感は「高級感」や「落ち着き」を印象づけます。
また、手に取りやすいサイズや形状は「使いやすさ」を感じさせ、購買意欲を高めます。
デザインは単なる“装飾”ではなく、商品の第一印象を決める戦略ツールなのです。
2. デザインと売上の関係 ― 「視覚の心理」を理解する
近年、消費者は“情報よりも体験”を重視する傾向にあります。
同じ食品でも、「おしゃれ」「清潔」「地球にやさしい」といった感情を想起させるデザインが選ばれる時代です。
暖色系のデザインは食欲や温かみを伝え、寒色系は清潔感や安心感を演出します。
手書き風の文字は親しみを、ミニマルな構成は信頼性や上質感を表現するなど、色や構成にはすべて心理的な意味があります。
つまり、「どんな印象を届けたいか」から逆算して設計することが、売上に直結するということです。
3. デザインだけではない ― 包装資材・印刷との一体設計
イナガワが大切にしているのは、デザインだけで完結しないパッケージづくりです。
素材(紙・フィルム・バガスなど)の質感、印刷の発色や手触り、そして包装機械との相性。
これらをすべて組み合わせて考えることで、見た目の美しさと実用性の両立が生まれます。
見た目が良くても生産ラインに合わなければ意味がありません。
そのバランスを取ることが、私たちが“パッケージの総合提案”を行う理由です。
4. 「売れるデザイン」を生み出す3つの視点
1. 市場を観察する目
流行色や形状だけでなく、購買層の価値観を把握。
2. 製造を理解する力
生産ラインや流通コストに配慮した実現可能な設計。
3. ブランドを育てる発想
ロゴ・色・素材を統一して“ブランド体験”を構築。
この3つの視点が揃うことで、初めて「売れるデザイン」が完成します。
おわりに
パッケージは、単なる容器ではなく商品の“顔”であり、企業の理念を伝えるメディアです。
私たちはこれからも、デザイン×素材×機能の視点から、
「見た目の科学」を活かしたパッケージづくりを続けていきます。
Keito